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慢性心不全

循環器内科
慢性心不全

慢性心不全とは

心不全とは、心臓が正常に機能しなくなり、十分な血液を全身に循環させることができなくなる状態をいいます。
心臓は、心筋が収縮することで血液を全身に送り出していますが、心筋が弱くなったり、心臓の弁が正常に開閉しなくなったりすると、血液の循環が悪くなり、全身の組織や臓器に十分な酸素や栄養が届かなくなります。

この状態が長期に続く場合を慢性心不全といいます。
年齢を重ねると心臓の血管が老化したり心臓の負担も増加したりするため、心不全の患者さんも多くなります。
心不全は、すべての心疾患の行きつく場所であり、致死性不整脈を含めた突然死のリスクがあります。
適切な治療を行わないと、予後が悪くなると言われています。

慢性心不全の症状

  • 胸がドキドキする(動悸)
  • 食欲がない
  • 足がむくむ
  • 体がだるい、疲れやすい
  • 息が苦しい
  • 夜眠れない
  • 1週間に体重が2kg以上増えた

慢性心不全の原因

心筋梗塞や狭心症など虚血性心疾患、弁膜症、不整脈、先天性心疾患など、全ての心臓病は心不全の原因となります。
また、高血圧、糖尿病、脂質異常症、肥満などの生活習慣病、喫煙、貧血、感染症、過労、ストレスも心不全を起こしやすい原因となります。

慢性心不全の診断基準

心不全の診断には、はじめに息切れや動悸といった心不全特有の症状があるか問診を行います。つぎに、聴診、胸部X線検査、心電図、心エコー図検査、血液検査などのさまざまな検査を行い、総合的に判断します。

血液中のBNPが100pg/mL以上 (NT-proBNPでは400 pg/mL以上)が心不全の診断の基準値となります。

慢性心不全の治療法

心不全の治療方法は、薬物療法や生活習慣改善、手術療法があります。

薬物療法

血圧を下げて心臓の負担を和らげる薬、余分な水分を出して負担を減らす薬、血管を拡げて心臓へ酸素、栄養量を増やす薬による治療です。

生活習慣改善

禁煙、塩分制限、有酸素運動、食生活改善の改善を図り、心臓への負担を減らします。

手術療法

心臓の血管をつなぐバイパス手術や、冠状動脈を拡げる経皮的冠動脈形成術、機能不全に陥っている弁を人工弁に変える手術といった治療です。

当院での在宅医療でのサポート

当院ではガイドラインに沿って薬物療法を行い、生活環境を整える手伝いをし、在宅での療養をサポートします。必要であれば在宅酸素療法なども行います。

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