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潰瘍性大腸炎

消化器内科
潰瘍性大腸炎

潰瘍性大腸炎とは

大腸及び小腸の粘膜に炎症または潰瘍を起こす病気です。
大腸の粘膜にびらん(ただれている状態)や潰瘍(粘膜の下の層までえぐれた状態)ができ、直腸から連続的に口の方向へ広がる性質があります。
日本では「指定難病」の一つに定められ男女の性差はなく、若い人から高齢の方まで発症します。
病変の広がりや経過により分類が変わってきます。

病変の広がりによる分類:全大腸炎型、左側大腸炎型、直腸炎型
病期の分類:活動期、 寛解期
重症度による分類:軽症、中等症、重症、激症
臨床経過による分類: 再燃寛解型、慢性持続型、急性激症型、初回発作型

これらに分類され長期間の治療が必要となる慢性の病気となっています。

潰瘍性大腸炎の症状

主な症状は粘血便や血便、下痢、腹痛が挙げられます。ほかにも発熱や貧血、だるさといった全身症状がみられることもあります。 血便に付着する程度のものから、便器が真っ赤に染まるものまであり、症状がひどい時は、便は出ず、血液だけが排出される場合もあります。 さらに、病状が悪い時期(再燃)と病状が落ち着いている時期(寛解)を繰り返すことが特徴です。

潰瘍性大腸炎の原因

原因は明らかになっておらず、遺伝的な要因や環境要因、腸内細菌の関与など、さまざまな要素がからみあって発症に至ると考えられています。これらは身体の免疫が自身の細胞に働いてしまうという異常が過剰に働くことで大腸に炎症を起こすのではないかといわれています。

腸内細菌

炎症性腸疾患では、健康な人と比べて腸内細菌の種類や量が異なると報告されています。

環境要因

砂糖菓⼦の過多摂取や、⾷⽣活の欧⽶化、衛⽣状態の変化といったことも影響していると考えられています。

遺伝的要因

潰瘍性大腸炎の発症のしやすさに影響を与える遺伝子があるといわれています。それぞれの遺伝子で発病しやすい型があることがわかっていますが、その型を持っていたからといって必ず発症するわけではありません。

潰瘍性大腸炎の診断基準

血液検査

炎症の状態、出血や炎症による貧血の有無、炎症のための栄養吸収低下による栄養状態を調べます。

便検査

炎症などによるわずかな出血、便中の炎症の量から大腸の炎症、再燃する際に関与することが多い病原性の細菌の有無を調べます。

内視鏡検査

粘膜の炎症の状態を調べ、重症度や別の大腸の病気ではないかの判断をします。また、必要時は検査中に生検を行い、採取した組織を顕微鏡で詳しく調べることもあります。

潰瘍性大腸炎の治療法

治療の多くは薬物療法が中心です。 治療の目的は大腸粘膜の異常な炎症を抑え、症状をコントロールすることです。

5-アミノサリチル酸(5-ASA)

炎症を抑え、腹痛、下痢、下血症状の改善。軽症から中等症の潰瘍性大腸炎に有効で、 再燃予防にも効果があります。

副腎皮質ステロイド

炎症を抑える作用が強く、中等症から重症の方に有効です。しかし、再燃を予防する効果は認められていません。

免疫調節薬または抑制薬

ステロイドを中止すると悪化してしまう、ステロイドが無効の患者さんに有効です。

抗TNFα拮抗薬

炎症を起こす物質に直接働きかけ、安定した状態を維持することができるといわれています。点滴投与または自己注射で行われることが多いです。

そのほかには血球成分除去療法、外科的治療があります。

血球成分除去療法

血液中から異常に活性化した白血球を取り除く治療法で、ステロイド薬が効かない活動期の患者さんに使用されます。

外科的治療

内科治療が無効な場合(特に重症例)、副作用などで内科治療が行えない場合、大量の出血がある場合、穿孔(せんこう)がみられる場合、がんまたはその疑いがある方に行われます。

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